トークンとクリプト通貨とは?
はじめに
昨今話題になっているWeb3.0、その中でも今回は新しい通貨の概念である「トークンとクリプト通貨」を解説します。
聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、仮想通貨と言い換えれば想像しやすいかも知れません。
現状では、プラットフォーム自体を仮想通貨と呼んでいたり、よく分からないけど怪しいなどとまだまだ誤解が多いです。
今回は日本で使われる「仮想通貨」という言葉の中にもいろいろ種類があるんだなーということをわかってくれると嬉しいです。
トークンとは?
定義
第一に、ビットコインおよびイーサリアム(厳密にはこれらもトークンですが)以外のあらゆる暗号資産を指します。第二に、多くの分散型金融(またはDeFi)トークンがそうであるように、他の暗号資産のブロックチェーン上で動作する特定の暗号資産を指します。
コインベース (https://www.coinbase.com/ja/learn/crypto-basics/what-is-a-token) 2023/05/19時点
こちらがコインベースによるトークンの定義になります。
そもそもトークンという言葉はWeb3.0の世界だけではなく、様々な業界で使用される言葉なので、文脈で判断する必要があります。
トークン・暗号通貨を見分けるコツは?
Web3.0での「トークン」を判断するポイントは主に2つです。
- 他のブロックチェーン上で動作するかどうか
- どのような使われ方をするか
* 現状この2つの観点で判断の助けにはなりますが、新たに定義されたりと情報が更新される場合がありますので、ご注意ください。
クリプト通貨とは?
クリプト通貨(Cryptocurrency)は、デジタルまたはバーチャルな通貨の一種で、暗号通貨・仮想通貨とも言われます。
クリプト通貨は暗号技術を使用して、セキュリティを確保しています。
クリプト通貨は中央銀行や政府の管理下になく、分散型ネットワーク、具体的にはブロックチェーン技術を使用して取引や発行が行われます。
ブロックチェーン技術の仕組みについてはこちらで解説しています
ビットコインやイーサリアムなどがよく知られているクリプト通貨の例です。
これらの通貨は、価値の保存手段、取引の媒体、または単位として機能します。
価値を保存する機能
価値の保存手段が機能している例として、ビットコインを見て見ましょう。
ビットコインは、「デジタルゴールド」とも呼ばれ、その供給量が上限で決まっているため、インフレの影響を受けにくいとされています。
この機能は、ドルや円などの法定通貨と対照的です。ドルや円の価値は、中央銀行の金利政策や国の経済状況に大きく影響を受けます。
しかし、クリプト通貨は分散型ネットワークで運用され、その価値は市場の需要と供給によって決まるため、政府の介入を受けずに価値を保存する手段として機能するということです。
ただし、価格の急激な変動の可能性もあり、そのリスクには注意が必要です。
取引の媒体としての機能
クリプト通貨は取引の媒体としても利用されます。
メリットとして、クリプト通貨は、デジタルな形で存在し、分散型ネットワーク上で取引が行われるため、国境を越えた送金や支払いがスピーディになること。
そして、それらの取引を低コストで行うことができるということです。
スピーディーかつ低コストでの取引が実現できるというわけだね!
ちなみに、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーなクリプト通貨は、世界中の多くのオンラインショップやサービスで直接支払い手段として受け入れられています。
日本でビットコイン決済をいち早く導入したのは、ビックカメラです。2017年に導入していました。驚きですよね。
トークンとクリプト通貨の違い
トークンとクリプト通貨の主な違いは、「独自のブロックチェーンを持っているかどうか」と「どのように使用されるか」です。
クリプト通貨は、独自のブロックチェーンを持ち、主に通貨として使用されます。
一方、トークンは既存のブロックチェーン上に作られ、特定のプラットフォームやエコシステム内で様々な用途に使用されます。
トークン | クリプト通貨 | |
---|---|---|
定義 | デジタル資産 | デジタル通貨 |
目的 | 取引特定サービス利用、ガバナンス | 価値保存 |
使用方法 | プラットフォーム内利用、投票 | 支払い、投機 |
独自ブロックチェーン | 通常無し | 有り |
例 | ERC-20、NFT | ビットコイン、イーサリアム |
まとめ
トークンとクリプト通貨は、Web3.0の世界で重要な役割を果たしています。
それぞれの特性と使用法を理解することで、ブロックチェーン技術の多様性と可能性をより深く理解することができます。
- トークンは、既存のブロックチェーン上に作成され、特定のプロジェクトやエコシステム内で様々な用途に利用されます。これには、投票権の表現、特別なアクセス権の付与、商品やサービスの支払いなどが含まれます。
- クリプト通貨は、独自のブロックチェーンを使用して運営され、価値の保存手段、取引の媒体、または単位として機能します。その代表例としてビットコインやイーサリアムがあります。
デジタル資産は、インターネットを通じて世界中のどこからでも簡単に送受信でき、その取引はブロックチェーン技術により透明性とセキュリティが確保されます。
この記事が、クリプト通貨とトークンの理解に役立つことを願っています。
これからもWeb3.0に関連する情報について解説していきますので、お楽しみに!
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